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■ハウスルール
・【技能:回避】の最大値は85以下。
・別シナリオで使用したキャラクターをそのまま使ってOK
■お借りしたシナリオ
シナリオ「月の媒介者」
「Cthulhu Scenario Collection」様からお借りしています
■参加者
KP:黒枝 PL:日向、囲炉裏、綾海、らいぽん
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KP「ではみなさんこんばんは~」
一同「こんばんわ~」
武道「イェーイ!パフパフ!」
KP「本日のTRPGセッションですが・・・
◆ 探索系のシナリオ
※条件次第では戦闘も有
◆ 概略として
「政治家の娘が誘拐されたから助けよう!」
――[導入]――
一通の手紙が君たちの元に届いた事から物語は始まる。
数日前、君たちの元へ『奇妙な体験をした方々へ』という宛名で手紙が届いた。
『現実では起こり得ない不可解なことが身近で起こった方々へ手紙をお送りしています。
その現象に心当たりがある方は、お集まりください。』
手紙の最後は日時と住所が書かれている。
――――――――
武道「怪しすぎぃ・・・。」
その内容に興味をもった君たちは、それぞれ指定された場所に訪れた。
KP「皆さんが今いるのは市民センターの様な部屋の一室です。」
―そこには以前同じような体験をしたがある人、
そして見たことのあるような人たちがいた。
武道「あ、エセキンいるっ。」
坂本「エセキンに愛子ちゃんじゃん!」
エセキン「ちーっす!」
三上「久しぶりー!」
坂本「久しぶりだね~、あのとき大変だったね~」
三上「大変だったよね~」
武道「あれ?知らないおねーさんがいる...!」
坂本「ん、そこの男の子・・・君、名前は?って、目付き悪っいなあ!」
武道「ひっどい!!!w」
坂本「ごめんごめんー!w」
武道「エセキンー、誰このおねーさん!めっちゃ美人なんだけど!」
君影「エセキン!あの美少年いいんじゃない!?ちょっと!紹介しなさいよ!」
武道「何この人めっちゃガツガツくるっ!」
KP「と、君たちが交流を深めていると、部屋に屈強な体つきの30代くらいの男性が入ってくる。ちょっと近寄りがたい感じですね。」
中居「私は【中居】と言う。
奇妙な体験をした君たちへ頼みたいことがあり手紙を出させてもらった。
内容なんだが、政府上層部のご令嬢が誘拐された。
君たちは、その救出に向かってしてほしい。
なぜ君たちような素人に依頼するかと言うと・・・
君たちが体験した奇妙な現象に縁が深いお方でね。
彼女を助け出すことによって君たちが体験したその奇妙な現象に、
一つ明確な答えを出せるかも知れない。」
武道「なんでそれをあなたが知っているんですか?」
中居「まだ説明する段階ではない。」
KP「そう言うと中居は『これがご令嬢だ』と言いながら写真を出します。」
【礎 巴月(いしずえ はづき)】
【14歳位の少女 胸まである綺麗な長い髪】
【真っ黒の瞳 まだ幼さは残るが美人であることが分かる】
KP「写真はどなたか代表で受け取って貰えれば。」
坂本「あ、それなら私受け取りたいな~。ネタになるかもっ」
『そうそう、私こういうものですー』って言いながら一応みんなに名刺を配る。」
武道「オカルト雑誌の編集者…坂本さんっすか~」
中居「既に誘拐犯については突き止めている。政府に対するテロ組織だ。
誘拐犯のアジトはここから3時間程度で到着する。
その際に必要なものがあれば調達しよう。」
武道「うーん・・・。なんであんたらがいかないの?」
中居「不可思議な体験をした人でないと意味がなくてね。
私が説明しても一般的な体験しかしたことない人は信じないだろうからね。」
坂本「ちなみに手伝ったことによる報酬とかは?」
中居「報酬についてはそれなりのものを用意させてもらう。」
坂本「記事になんかしちゃってもいいかなっ!?」
中居「・・・記事については要相談だが、前向きに検討しよう。」
武道「テロ組織ってのは武装してたりするんです?」
中居「テロルの意味は知っているか?
まあ、結構過激な組織でな。
規模はわからないが、銃器の類も所持していると考えてくれ。」
坂本「こっちも武器もっていたほうがいいのかな?」
中居「必要なものならば手配させてもらおう。」
武道「潜入日数はわからないんだよね?」
KP「救出ミッションだから数日だとか長い期間ではないよ。
中居に指定したアイテムを調達してもらったり、
現状調べたいこと、聞きたいこと、振りたいことあります?」
武道「拐われたんだよね?なんで拐われたのかは?」
中居「先ほども言ったが、まだ説明する段階ではない。」
坂本「誰に拐われたかは?」
中居「心当たりが多すぎてね。聞いてくれるなら話すが夜が明けてしまう。」
武道「・・・命の保証は?」
中居「武装組織に乗り込むんだ。ピクニックではないよ。
だが、私は君たちへ危害は加えたりはしない。口は悪いかもしれんがな。」
武道「うーん、例えば電話とかで協力要請はできないの?」
中居「難しいな。」
三上「それはどうして?」
中居「繰り返しになってしまうが、常識外の体験をした人でないと駄目なんだ。
警察などを呼んでもいいが、賑やかしにしかならないな。」
武道「お嬢さんを救出した後はどこへ向かえばいい?」
中居「救出後は自衛隊の敷地内へ移動し、保護してもらう予定だ。」
武道「ちなみに中居さんはなにで戦うの?」
KP「銃とか、マーシャル・アーツで。
それじゃ、そろそろ移動するよー。」
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KP「君たちは中居の車に同上し、人気のない山の中まで3時間程かけ目的地へ到着した。
時間は、深夜2時。
人がほとんど立ち寄らないであろう山奥に窓一つない倉庫のような建物。
正面に扉はあり、南京錠がかけられているのがわかる。」
中居「よし・・・、正面突破だ。南京錠は銃で壊す。」
武道「えっ!?正面突破?」
エセキン「よし、行こう。」
坂本「カメラ構えてるから行っていいぞ!」
武道「なにっ!?」
坂本「だいじょぶよ、かっこよく撮ったげる!」
三上「いやいや、聞き耳とかで中の様子とか聞きたいんだけど・・・。」
武道「外見とか見たいんだけどーw」
坂本「華がほしかったのにぃw」
三上 ダイスロール
【技能:聞耳】
――― 失敗!
KP「森の中にいるであろうふくろうとかの声とかしか聞こえないね。」
武道 ダイスロール
【技能:目星】⇒【対象:建物全体】
――― 成功!
KP「建物は1階建て。窓は一つもない、さっき見た目以上の情報はないね。
中居の車とは別に車が一台があるのがわかるよ。」
エセキン「よし、車壊そう。」
坂本「パンクでもいいぞ。」
武道「パンクさせられるもの・・・。お、カッターがある。
・・・あ、急に近づいて平気かな?」
三上「それなら車に目星振るね。」
三上 ダイスロール
【技能:目星】⇒【対象:車】
――― 成功!
KP「中に人はいないね。あと、キーがついたままになってるね。」
中居「本当にピクニックでもきたつもりか?早く突入するぞ。」
KP「かなり苛立ってる様子です。」
武道「おー、こわwあ、練習で【鍵開け】やりたい!」
武道 ダイスロール
【技能:鍵開け】⇒【対象:南京錠】
――― 失敗!
武道「中居さん、おなしゃす!」
中居は武道を軽く睨みながら、サイレンサー付きの銃で南京錠を破壊した。
KP「壊れた南京錠を外し中に入ると、人の気配が感じられない。
入ってすぐ左に部屋割りが書いてあるようだ。
さらに右側になにか6つのボタンがあるが、
全部赤になっておりどのボタンが何なのかはわからない。」
エセキン「全プッシュだ・・・!」
武道「それ以上はいけない。」
とっさにエセキンの腕を掴み、ボタンを押す手を止める武道。
坂本「ドアのスイッチか、電気か・・・」
KP「ドアは全部自動ドアのようです。」
坂本 ダイスロール
【技能:目星】⇒【対象:ボタン】
――― 成功!
KP「では、ガラス越しに目星をすると、
紙に描かれた説明書が見えます。【1~6スイッチが連動してる】みたいな。」
坂本「ガラス割っちゃう!?」
武道「えぇっ!?ボタンは!?」
エセキン「ボタン押したい!」
坂本「パリーンって割りたかったけど、それならボタン押していいよ。」
武道「えっ、全部!?」
エセキン「YES!YES!YES!」
KP「エセキンがボタンを押すと、
赤いボタンが緑に変わります。」
坂本「それだけ?音とか鳴らないのかなあ・・・。」
KP「色が変わった以外は変わりないですねー。」
武道「んー、聞き耳していい?」
三上「私もやっとく。」
武道 ダイスロール
【技能:聞き耳】
――― 失敗!
三上 ダイスロール
【技能:聞き耳】
――― 成功!
KP「それじゃあ、武道は何も聞こえないけど、
三上は人が動いているような音がしたことに気付きます。」
武道「とりあえず受付に入ろうか。」
KP「ちなみに、入ったから言うけど、さっきの紙には各自動ドアのロックと連動してたよ。
こんな感じ。」
1.受付
2.受付→廊下
3.トイレ
4.資料室
5.休憩仮眠室
6.懲役監
中居「よしっ!いくぞ!」
KP「中居はどんどん先に進もうとしてます。」
エセキン「じゃあ、俺ついてく。『ナカイ サン イキマスヨ!』」
続いて他のみんなも渋々続く
KP「君たちがしぶしぶ二人についていくと、廊下に出る。
するとトイレの前あたりに震えて縮こまってる男がいた。
男はかなり怯えた様子で、ブツブツとつぶやいている。」
エセキン「そいつテロのやつじゃね?」
武道「外見はどんな感じ?」
KP「んー、武装とかはなさそうかな。」
エセキン「じゃあ、バナナあげてみるか。」
坂本「そのバナナもらった心境を心理学で見たいわ。」
KP「君たちが近づくと男が呟いている内容が聞こえます。」
怯えた男「あ、あいつは怪物だ。あああんなやつ、つつ、連れてくるんじゃなかった。」
武道「・・・あっ、縛っておく?」
坂本「怯えてるのに?余計、心を閉ざしちゃうんじゃ・・・
あ!殴るの?w殴るのねー?w」
武道「そんなことしません!w」
坂本「確実に殴る作戦かと。」
武道「俺はただ動きを止めようとしただけなんだけどなあw」
三上「怯えてる人は逃げる気配とかは?」
坂本「でも突然発狂するかもしれない!縛るっきゃない!」
エセキン「それに殴って落ち着かせないと。情報聞き出せない。」
武道「ええっ・・・。いやー、もー・・・じゃ拳(こぶし)で殴るヨー。」
武道 ダイスロール
【技能:拳】⇒【対象:怯えた男】
――― 失敗!
KP「武道は怯えている男を殴ろうとしたが、勢い余って壁を殴ってしまった。
その『ガンッ』っという音で、男は驚き我に帰った。」
男「あ、あいつは懲役檻にいるけど、入らないほうがいいっ!
あああいつはきっ、危険なんだ!背な…アベェ!」
男が喋っている途中で、その頭部を撃ち抜いた。
座り込んでいた男の死体は、糸が切れたようにぐらりと崩れ落ちる。
武道「っ!あんた・・・」
中居「テロリストの言葉なんて聞くだけ無駄だ。錯乱しているなら尚更な。」
武道「うーん、中居が何考えてるかわからないな。心理学してみていい?」
武道 ダイスロール
【技能:心理学】⇒【対象:中居】
――― 成功!
KP「どうやら『一刻でも早く救出しなければ』とかなり焦ってるのがわかるね。」
武道「とりあえずみんなに情報共有するね。
『なんか知らないけど、あいつすごい焦ってる・・・。』と心理学したことを伝えます。」
KP「と、情報共有している間に、中居が次の扉を開けようとしているよー。」
武道「ちょ、おま!どこ開けてんのさ!」
中居「見て分からんか、休憩仮眠室だ。」
足早に休憩仮眠室に向かう中居に続き、探索者たちは仕方なく後を追う。
中居「中にテロリストがいるかもしれん、注意しろ。
・・・よし、準備はいいな!いくぞ!」
KP「と、中居が扉を開けた瞬間、部屋の中から鼻をつく嫌な臭いが立ち込めます。」
肉の山。
部屋の中には10人ほどの死体が無造作に転がっていた。
まるでゴミ袋を投げ込んだように無作為に。
臭いの正体は腐敗。君たちの鼻をついたのは濃厚な死臭。
KP「はーい、SANチェックでーすw」
―! SAN CHECK !―
◆ 武道・三上・坂本
SANチェック成功 ・・・ SAN値 1点減少!
◆ エセキン
SANチェック失敗 ・・・ SAN値 3点減少!
KP「で、死体を見てみると先程廊下にいた人と同じ服装をしている。
どの死体もこめかみを銃で撃った痕があるのがわかります。
その中の数体は銃を握ったまま死んでます。」
武道「ってことは自殺、か?」
エセキン「銃あるなら、回収しようかな。」
坂本「あ、じゃ私も」
◆ エセキン・坂本 <拳銃>を入手
武道「臭いがあれなので簡易防毒マスクをつけます!『こいつら、やっぱりテロリストなんですか?』」
中居「何人か見た覚えのある顔もあるな。
断定はできないが、恐らく全員テロリストだろうな。」
死体を見て喜ぶ趣味ないし、他をあたるぞ。」
KP「そう言うと中居は部屋を出ていきました。」
武道「なんだよ、あいつ・・・。」
坂本「ナカイTHEワンマンショーね」
武道「ちょっともっかい心理学しておこうかな。」
武道 ダイスロール
【技能:心理学】⇒【対象:中居】
――― 成功!
KP「中居は動揺してるし、焦ってみるみたいですね。」
坂本「『私はトイレをちょっと調べて来ようかな』と坂本はトイレに向かいます。」
三上「それじゃ、資料室行こうかなぁ。」
KP「あ、資料室に入ろうとすると、中居が二人の行く手を塞ぎまーす。」
中居「私の勘だが、ここには人はいない。懲役檻が明らかに怪しいと思う。」
三上「むむ、それなら説得振って中に入ろう!」
三上 ダイスロール
【技能:説得】⇒【対象:中居】
――― 失敗!
武道 ダイスロール
【技能:説得】⇒【対象:中居】
――― 成功!
武道「なんで他は全部調べてたのにここだけ避けるんですか?
それに懲役檻が怪しいと思うなら、中居さんが先行けばいいじゃないですか。
お得意のスタンドプレイで!」
KP「武道がまくし立てると、中居は無表情で舌打ちを残し『私は先に懲役檻に行く。』と威圧的に言い放った。」
エセキン「じゃ、俺は中居に着いていこうかな。」
KP「場面は切り替わって、トイレ組坂本です。」
トイレ:男女分かれていない洋式便器が一つだけあるようなトイレ。
KP「自分の頭を撃ち抜いた死体があります。」
トイレの中には死臭が満ちていた。
血が飛び散り、壁も床も天井も赤く染まっている。
狭い室内で頭を撃ち抜いたせいだろう。
血だけではなく、脳漿や頭蓋もトイレに散りばめられている。
KP「ほい、SANチェックですよーwあ、男は銃を持ってるよ。」
―! SAN CHECK !―
◆ 坂本 ・・・ SAN値 1点減少
KP「では次は資料室。図書館みたいに大量に本が保管されてます。
世界の神や宗教の本が多いのがわかりますね。」
武道と三上が資料室を調べと、ある資料が見つかる。
【礎 巴月についての資料】
父親は礎 誠一郎。
母親は礎 巴
母親は彼女を産んだ時に死亡。
彼女はほとんど家から出ず、国家権力の保護下で暮らしている。
我々は情報提供者からの助言のもと、彼女がどのような存在であるか知った。
情報提供者から、今後も情報を提供する代わりに彼女を殺さずに連れてきてほしい、
との依頼を受けたが、彼女は我々・・・否。人にとって極めて危険な存在である。
情報提供者には渡さず、我々で処分する。
異議を唱えるものはいない。
武道「これって・・・」
三上「他の人達にも伝えないと、だね。」
―― 懲役檻 ――
少女が独り、退屈そうにそこにいた。
礎 巴月に間違いない。
彼女は2人に気付くと、微笑む。
巴月「遅かったねー、待ちくたびれちゃったよ。」
壁を見ると、複数の銃痕がある。
中居は巴月へ近づき膝をつく。
中居「お迎えに参りました」
中居の手を取ると、巴月はするりとその肩に登り腰かけた。
中井は巴月を連れて部屋の外に向かう。
巴月「ほら!あなたも早く!」
巴月はエセキンに呼びかける。
エセキン「エセキンは動揺し『え、あ、はい』と言いながら、付いていくことしかできなかった。」
KP「その後は、中居が巴月を連れたまま他の部屋にいる人にも声をかけていきます。」
中居「無事、ご令嬢を保護した。もうここに用はない。撤収だ。」
坂本「巴月の脱出シーンをカメラに収めておきますね。」
武道「中居が先導してるのを見て武道は資料を隠し持ち車に乗り込みます。」
KP「あ、皆さん。アイデア振ってください。」
アイデア ダイスロール
――― 全員成功!
KP「君たちは、行きで来た道とは違うなと感じる。
さらに、数十分ほど走ったところで中居が車を停めます。
・・・みんな、幸運振ってくださーい。」
幸運 ダイスロール
――― 全員失敗!
巴月「ねえ、あなたたち?逃げた方がいいと思うけどなあ。」
と、クスクスと笑う巴月の横でガシャン、と金属音が響く。
中居「ヤケに腹が膨れてるな?情報も摂りすぎると腹を下すもんだ。」
中居が言い終えると同時に武道に向かって銃を向ける。
先ほどの金属音は装填音。
誰もが射線を阻止しようと手を伸ばすが、中居の指の方が早い。
――
発砲音は聞こえない。
代わりに聞こえたのは男のうめき声。
咄嗟に閉じた瞼にも感じる眩しさの中、目を開けると、
車内は金色の光で照らされており、その光源は黄金に煌めく複数の触手。
それらは巴月の背中から伸びており、中居の頭に絡みついている。
中居「な、何故だっ!くっそおぉ!!」
中居は叫びながら触手に向かい発砲を繰り返すが、発砲音が空しく響くだけだ。
巴月「バイバイ。」
微笑みながら巴月が指を振ると、中居の頭から触手が離れていく。
中居を見ると目の焦点が合っていない。
手先も小刻みに震え、よだれを垂らしながら、乾いた笑いを上げながら、
手にしていた銃を咥えこみ、躊躇いなく引き金を引いた。
血しぶきをあげながら後方へ死体が倒れこむ。
ハンドルにもたれかかった死体は喧しくクラクションを鳴らしながら、ダラリと倒れた。
KP「はい、SANチェックですよ!」
――! SAN CHECK !――
◆ 三上、坂本 ・・・ 成功 SAN値 1点減少
◆ 武道、エセキン ・・・ 失敗 SAN値 ?点減少
巴月「フフ、彼は元からあなた達を殺す予定だったみたいね。
でも無意味よねえ。どうせあなた達は三日後に死ぬんだから。」
坂本「え?どうして?」
巴月「んー、知りたい?」
坂本「そりゃあ、ね。」
巴月「そうねぇ、そんなに知りたいなら交換条件があるんだけど?
私ね、海に行ったことないから海に連れて行って欲しいの。」
武道「君は、何者なの?」
巴月「さて、何者でしょう?」
KP「ここで選択肢です。」
◆ 海に連れて行く
◆ 連れて行かずに家に帰る
坂本「え、美少女でしょ!?美少女と海に行かないでどこ行くの?」
武道「え、基準がww」
エセキン「触手だぞ・・・!?」
坂本「触手は綺麗じゃなーい!宝石かなんかだと思えば!」
エセキン「中居殺されたぞ?」
坂本「中居は悪いヤツだったし最初から敵だったんだよ。
それに、三日後に死ぬとしても今助けてくれたんだよ。
助けてくれなかったら拳ちゃん死んでたし!」
武道「よ、避けれるし!銃口見れば見切れるし!」
KP「えーと、それじゃ?」
坂本「美少女と海にいきまーす!」
KP「じゃあ、そこから3時間くらいかけて海に行きました。
着いたのは、明け方くらいだね。」
巴月は砂浜に走り出し
巴月「これが海ね!波ね!砂浜ね!
何をボーっとしているの!?遊ぶわよ!
水の掛け合いをする!?
砂でお城を作る!?
もう、とにかく遊ぶわよ!遊び倒すのよ!」
子供のようにはしゃぎまわります。
坂本「よーし、お姉さんが遊んであげますよー!」
KP「2時間くらい遊び、満足した巴月が先ほどの問いかけについて話し出します。」
巴月「はあ、楽しかったわ。
そう、交換条件だったよね。うーん、実はね。
もうすぐ人類はみんないなくなっちゃうの。滅亡しちゃうの。
もちろん私も死んじゃうし、あなたたちも死んじゃう。
その鍵はあたしが握っているの。
ここから先は話すと、あなたたちは恐怖ですぐに死にたくなっちゃうかも。
それに、怖い夢も見るようになっちゃうし・・・
それでも聞きたい?」
坂本「それを聞かないでなんとか回避出来る方法ってある?」
KP「ちょっと難しいね。」
武道「それを聞いたことで俺たちに何か出来ることってあるの?」
KP「それは聞いてみないとわからないかな。」
――
三日後に死ぬ運命なら、今聞いても変わらない。
探索者達は恐れながらも続きを聞くことにした。
巴月「神様って信じてる?
夜中やお風呂とかで突然『見られてる』って感じたことない?
でも、振り向いてもそこには誰もいない・・・。
けどね、それ、ホントに見られてるんだよ。
わたしたちはね、監視されてるの、神様に。
でもね、気づいちゃだめなの。
神様に監視されてることに気づいちゃうと、みんな頭がおかしくなっちゃう。
毎日悪夢を見るようになって、最後には狂っちゃうか死んじゃうか。
だからあなたたちも、世界が滅亡しちゃう前に狂っちゃうかもね。
私はね、神様と人間との子孫なの。
神様の意思も、この人類すべての意思も分かるんだよ。
そしてね、この間神様からの声が聞こえて、
『もう終わりだ!いらない!すべて殺せ!』だって。
だから私がみんなを殺すんだよ・・・。」
そこまで話すと、巴月は打って変わった明るい調子で言う。
巴月「そうだ!私の家においでよ!
私の近くに入れば怖い夢を見ないようにしてあげれるよ!
それにもっといっぱい色々なことも知れるよ!家においでよ!」
―― 探索者たちは巴月の家に向かうことに。
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